輸入ワインの税金計算、EPA使って関税0円にすると凄いね 昨日、福島県の鈴木さん(ワイン輸入者さん)が横浜まで来てくれまして、2,3時間情報交換会をしました。普段からよく電話とメールをしているのですが、久しぶりに会いました。やっぱり直接会うのは良いですね。 そこで去年、鈴木さんがイタリアに良いワイナリーがあるんだけど・・・と言っていた事を思い出したので、その件について色々聞いてみました。良いワイナリーなんだけど、実際取引はされていないようなので、問題なければそのワイナリーさんを紹介してもらいたいというのが僕の相談内容です。もしこのワイナリーさんがまだ日本で代理店がいなければ、ちょうどワイナリーを探している方がいるので、マッチングさせてあげたいのが僕の希望です。せっかく魅力的なワインを作られていて、日本でも流通させたいと思っているので、取引相手がいないだけで流通出来ていない・・・なんていうのは勿体ないと思いましてね。まあ、両者の希望が合わないと実現しない話だし、この半年ぐらいの間に、このワイナリーさんも日本の代理店を見つけてしまっていれば話は進める事が出来ないのですが。。。とりあえずね。 まず、僕がこのワイナリーさんが気になっている理由として、 「商品説明の為に昨年来日している」というのがポイントが高いです。 やっぱり自分のワインをアジア市場にも流通させる為には、商品を持って説明なり営業に行かないと、流通開始を実現するのは難しいと思います。そして、わざわざ日本にも来てくださっているというのは、その位この国の市場に入りたいという熱意の表れではないでしょうか?わざわざ日本に行ったけど、収穫が無かった・・・だと寂しいだけです。来日時に参加した試飲会をキッカケに日本で輸入に興味がある人と知り合えたというストーリーの方が絶対良いですよね。 次にこのワイナリーが気になる理由として、 「ソムリエでもある鈴木さんが選んだ生産者」という理由もあります。 ワインに長年携わっているプロの方が選んだ生産者なので、ある程度のレベルは期待できます。 という事で、この話が少しでも前へ進み、最終的に形になれば・・・と思います。 勝手なボランティア状態。 税金計算など…、最終的に安い小売価格でいけそう! そこで今日は、僕がいつも使用しているエクセルの計算シートで、EXW価格、輸送費、等色々なコストを入れて、仕入れ価格がいくらになるのか!?を計算しました。この計算では、従来通りの「関税・酒税・消費税」での計算と、「EPAを使用して関税を0円にしたバージョン、つまり酒税・消費税」だけの場合で数字を見比べてみました。 約13万円の差が! 約2100本輸入したら・・・という事でシュミレーションしましたが、この本数で13万近くの差が出ました。 EPAを使用するか、しないか!?と悩んだら、勿論使用するべきです。特に日本EUのEPAは実務的にもフレンドリーな感じだし。 (対他の国への日本から輸出時にEPAを申請する時は特定原産地証明書取得の為に結構大変。面倒です) イタリアから定温コンテナで輸入して、東京港へ着けた後に税金・業者さんのコストもお支払いをして、その後貨物をトラックに乗せて中部エリアへ配送。 その条件でも1本当たりの仕入れ価格が600円~730円ぐらいだったら、どー思います!? 勿論、味・品質は大事ですので、数字だけで商品選びは出来ませんが、話を進めてサンプルを空輸で輸入して、 それらの商品が輸入者さんがOKを出すレベルの品質で、それでこの価格内に収まったら良いお話だと僕は思うのですが。 と、まあ今日は色々と「もしも・・・」という感じでシュミレーションをした一日でした。 イタリア国内の輸送コストや、ラベル印刷など、コスト削減できる所をやっていけば、結構良い着地点に収まると思います。 あとは、日本の国内輸送費も何とかお得なやり方を見つけたいですね。どーしても日本国内の輸送が高い。。。 ちなみに話 アルコール飲料の生産量、流通、輸出、輸入等はご存知の取りかーーーーなり厳しく管理されています。ですので、税務署は細かな数字を持っています。それを使って統計とか、昨年度のOOは~みたいな数字が発表されます。んで、財務省が発表した2018年の貿易統計って情報によると、輸入ワインの原産国でいうとチリで生産されたワインが2018年に一番日本に入ってきたとの事です。これ、数年前に大きなニュースになりましたよね!?チリワインの輸入量がフランスワイン(今まで数十年不動の1位だった)を抜いたと・・・。 実はそれ以来、チリ産ワインの輸入量はもう4年連続1位だそうです。 1位:チリ 2位:フランス 3位:イタリア 4位:スペイン ま、この順位は売り場の様子みれば何となく分かりますね~。 今年の2月スタートでEUと日本のEPAが開始されましたが、この時からワインの売り場は凄くEPAを強調したキャンペーンをやってますよね! ワイン業界的にはこのEPAは「首を長くして待ってたゾ」といった話題ですよね。 この効果で2019年の輸入統計がUPするのか、どうか?楽しみです。